おし

おし
I
おし
(感)
(1)昔, 宮中で, 天皇や貴人の出入り, 供御(クゴ)を奉るときなどに, 先払いの者が発する警告の言葉。 警蹕(ケイヒツ)の声。

「警蹕など~といふこゑきこゆるも/枕草子23」

(2)天皇から杯を受けるときに儀礼的に発する声。

「御さかづき捧げて『~』とのたまへる声づかひ/源氏(宿木)」

II
おし【唖】
話しことばを発することができない状態。 また, その人。
(唖)
III
おし【御師】
祈祷(キトウ)の事に従う, 身分の低い神職・社僧。 熊野三山・伊勢神宮・阿夫利神社などでは, 宿坊の経営や参詣人の案内を兼ね, 信仰の普及にも寄与した。 伊勢では「おんし」という。
IV
おし【惜し・愛し】
V
おし【押し・圧し】
※一※ (名)
(1)押すこと。 押す力。

「相撲は~が基本だ」

(2)上から重みをかけること。 また, そのために置くもの。

「漬物に~をする」

(3)人を威圧する力。

「~のきく人」

(4)強引に自分の意志を通すこと。

「~が強い」

(5)観測点における, 地震波の P 波初動の方向が, 震源に向かう方向と逆の方向に向くこと。
(6)(「押機」と書く)バネ仕掛けのねずみ捕りのように, 踏めば打たれて圧死する仕掛け。

「其の殿の内に~を作りて待ちし時/古事記(中訓)」

※二※ (接頭)
動詞に付く。 《押》
(1)むりに…する, しいて…する, という意を表す。

「~つける」「~切る」「~進める」

(2)意味を強める。

「~黙る」「~つまる」

~がき・く
人をおさえて自分の思うように従わせる力がある。
~が強・い
(1)自分の主張をあくまで通そうとする態度が強固である。
(2)ずうずうしい。 あつかましい。
~の一手(イツテ)
目的をとげるために, 相手に対して自分の意志を貫き通すこと。 攻めの一本槍(イツポンヤリ)。
VI
おし【鴛鴦】
(1)オシドリ。 鴛鴦(エンオウ)。 ﹝季﹞冬。
(2)家紋の一。 {(1)}にかたどったもの。
~の衾(フスマ)
「えんおう(鴛鴦)のふすま」に同じ。

Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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